鷲はいまどこを飛ぶか

多くの場合は、小説について。

日記:2020/04/29

 実家に帰ってからこっち、曜日感覚どころか日にちの認識が消えた。きょうが水曜日であることも、祝日であることも、29日であることもわかっていなかったのだ。単調な日々は穏やかだけれど、それは本当に穏やかと云うよりはもろもろを忘れたからであり、精神の安寧と社会との距離の兼ね合いが難しい。

 

 昨日はいろいろあり、きょうもいろいろ考えることがあり、結果として、ミステリ研内ではもう粛々と読んで、粛々と書いて、粛々と語って、粛々とやってゆくしかない、と結論するに至った。精進します。

 パウル・クレー『造形思考』の好きな部分はわざわざ本を取り出すまでもなくスマートフォンにメモしていて、頭がぐちゃぐちゃしたときに読み返すと不思議とすっきりする。云っていることの半分もわからないのに。

 わけても好きな一節*1

 何も急ぐことはありません。生長を待たなくてはなりません。じっくり育ってゆかせなくてはなりません。やがていつかその時が来たら、立派な作品ができるというのなら、それに越したことはありません。

 わたしたちは探求してみなくてはなりません。そのために、部分は発見されたのですが、まだ全体を見出すまでにはいたっていません。わたしたちにはまだ、この最後の力が欠けております。わたしたちを支えてくれる人々がいないからです。しかし、わたしたちは、仲間になる人々を求めております。わたしたちはバウハウスでそれを始めたのであります。わたしたちは、わたしたちがもっているすべてのものを捧げる連帯の意識をもって始めたのです。

 それ以上のことはわたしたちにはできません。

 読み、書き、語る、いまのところミステリ研に対して、それ以上のことはぼくにはできない。とは云え、まあ、バウハウスバウハウスであってミステリ研ではない。

 

 ジェイムズ・グリック『インフォメーション――情報技術の人類史』を読み終えた。長かったが、くどさを感じることはなく、最後まで面白く読み切った。

  補足――フィルターバブルのこと。主題から外れるので、これはないものねだりかも知れない。

 いまのところ、オールタイムベストノンフィクション入りです。 

 

インフォメーション―情報技術の人類史

インフォメーション―情報技術の人類史

 
造形思考(上) (ちくま学芸文庫)

造形思考(上) (ちくま学芸文庫)

 

 

*1:以前にも取り上げた。washibane.hatenablog.com