鷲はいまどこを飛ぶか

多くの場合は、小説について。

ツイートの代わりに:2022/07/22

パトリク・オウジェドニーク『エウロペアナ:二〇世紀概説』(エクス・リブリス)を読んだ本に追加→

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短くも濃密で、凄惨にして滑稽な二〇世紀史。あるいは、二〇世紀史を語らないことによって二〇世紀史を捉えようとする試み。高く、高く、高く吊り上げられた語りが出し抜けに具体的な事例へと落とされたりする。本文は150ページもなく、特殊な組版で実際の分量はさらに短いのに、読むのにかなり時間がかかったしいままで小説で覚えたことのない疲労を感じた。ある程度意図的に読み手の目を滑らせているのだろうが、一度出たエピソードが別の箇所でまた引用されるなど、たぶん仕掛けはあちこちに張りめぐらされている。



エウロペアナ』は誕生日にいただいたものでした。ありがとうございます。



伊図透『分光器:伊図透作品集』(ビーム・コミックス)を読んだ本に追加→

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汗も土も貫いて透過するような光と、熱を持った表情が良い。以前読んだ『辺境で』は好きになりそうでなりきれない印象だったけれど、表紙に惹かれて久しぶりに買ったこの作品集では好みとかを超えて響いてくる声があった。「堰」はわかりやすすぎる感はあるし、全体としてもうちょっとぐりぐり悪意や暴力を押しつけてもらって構わないのだけれど、「星が奴を殺す。その前に」や「エイス〝エリン・ブロコビッチ未満〟篇」などはその語りすぎず、しかし核心的な言葉を届かせようとする書き方が効いていたように思う。



試験もなんとかなるだろうと思っていたがもう金曜か。ヤバ。こんなツイートだかブログだかわからん文章書いてる場合ではない。



事務手続きのために出かける必要があり、ついでに本屋に寄ろうと思って、まずは本屋に寄ってから、肝心の手続きを忘れて帰ってきた。何もかもお終い。いや、間に合う間に合わないとかではなく、調子が駄目になった。いったんリズムが崩れるとな~。



先日相談室で云われた「ルーティーンを持つこと」とはつまり、こう云うときに立て直すための、あるいはそもそもこう云うことが起こらないようにするための基準を作ることでもあるんだろう。なるほど。



中高生の頃は単純だった。何もかもが規則正しく、直線の上に並んでいた。



ミステリ研について、かなり強めの思想を持っていることがわかりつつある。



月初め、懐に余裕があったのであれこれと本を買っていたら、微妙なタイミングで金欠になった。一週間とか一ヶ月とかの生活の計画を立てるところからはじめるべきだな。