鷲はいまどこを飛ぶか

多くの場合は、小説について。

北山猛邦

読書日記:2024/03/02~03/07 古野まほろ『禁じられたジュリエット』ほか

国内ミステリ三冊。『禁じられたジュリエット』の感想については核心的なネタバラシを避けるものの、相当内容に踏みこんでいるので未読の方はご注意を。 北山猛邦『天の川の舟乗り:名探偵音野順の事件簿』(創元推理文庫) 横溝正史『八つ墓村』(角川文庫…

連鎖/転用:あるいは、ピタゴラ装置について考えるときに考えるいくつかのこと

箱の後部に突き出た摘みを回して、ゼンマイを巻く。ゼンマイの動作によって歯車が回転し、それに接続された真鍮のシリンダーがゆっくりと回転を始める。シリンダーには小さなピンが無数に打たれており、これが台座に設置された櫛歯コームを弾くことで音が鳴…

読書日記:2023/03/03 北山猛邦『オルゴーリェンヌ』

0. ミステリ・フロンティアで刊行された直後に読んで以来だから8年ぶりの再読になる。そのあいだずっと好きな小説ではあったが、しかしオールタイムベストとして挙げるには自分のなかに呑み込めていない感がずっとあった。一度すれ違っただけのあのひと、同…