文章練習
ここまでの練習問題に対する自分の答案のなかから、長めの語り(八〇〇字以上のもの)をひとつ選び、切り詰めて半分にしよう。 合うものが答案に見当たらない場合は、これまでに自分が書いた語りの文章で八〇〇〜二〇〇〇文字のものを見つくろい、このむごい…
問三:ほのめかしこの問題のどちらも、描写文が四百~千二百字が必要である。双方とも、声は潜入型作者か遠隔型作者のいずれかを用いること。視点人物はなし。 ①直接触れずに人物描写――ある人物の描写を、その人物が住んだりよく訪れたりしている場所の描写…
問一:A&B この課題の目的は、物語を綴りながらふたりの登場人物を会話文だけで提示することだ。 四百~千二百字、会話文だけで執筆すること。 脚本のように執筆し、登場人物名としてAとBを用いること。ト書きは不要。登場人物を描写する地の文も要らない。…
400〜700文字の短い語りになりそうな状況を思い描くこと。なんでも好きなものでいいが、〈複数の人間が何かをしている〉ことが必要だ(複数というのは三人以上であり、四人以上だと便利である)。 出来事は必ずしも大事でなくてよい(別にそうしてもかまわな…
四〇〇〜七〇〇文字の短い語りになりそうな状況を思い描くこと。なんでも好きなものでいいが、〈複数の人間が何かをしている〉ことが必要だ(複数というのは三人以上であり、四人以上だと便利である)。出来事は必ずしも大事でなくてよい(別にそうしてもか…
説明 動画に何が映っているのかを書く 出来たものを半分くらいまで削る 書く エントランスにあるモノクロームの写真が何枚も額縁に入れられ、チェストの上に立てかけられている。すべて屋敷の主人を写していた。フェンスに囲われた砂漠の一角で軍服姿の男た…
説明 動画に何が映っているのかを書く 出来たものを半分くらいまで削る 書く 雨のなかを自動車が走っている。フォルクスワーゲンのタイプ1。またの名をカブトムシ。木立を突っ切る道は舗装されていない。街灯もない、夜明け前の暗闇をふたつのフロントライト…
説明 写真に何が写っているのかを書く 出来たものを半分くらいまで削る 書く 五十年前、バンクーバーはまだ港と蒸気船の街だった。高台からぼくはいつもフォールスの入り江を往来する大小様々な船を日がな一日眺めたものだった。入り江に向かって滑り落ちる…
説明 写真に何が写っているのかを書く 出来たものを半分くらいまで削る 書く 彼の家はハウ通りとネルソン通りの交差点にあって、バンクーバーの、そうでなくともわたしたちの町のなかではちょっとした名物だった。ハウ通りに沿って四軒の店が並び、同じ大き…
説明 写真に何が写っているのかを書く 出来たものを半分くらいまで削る 書く 洋服店のウインドウの手前、張り出したスペースには大きさの異なる円盤を三つ大きい順に下から重ねている円錐状の台が置かれ、小物やポーチが陳列されてある。並べてあるのは白い…
説明 写真に何が写っているのかを書く 出来たものを半分くらいまで削る 書く 玄関の呼び鈴を何度押しても応答はなかった。ガレージには車も駐められているし、家の明かりはついている。居留守と云うには住民の存在を隠そうともせず、来訪者を拒もうともして…
四〇〇〜七〇〇文字の短い語りになりそうな状況を思い描くこと。なんでも好きなものでいいが、〈複数の人間が何かをしている〉ことが必要だ(複数というのは三人以上であり、四人以上だと便利である)。出来事は必ずしも大事でなくてよい(別にそうしてもか…
説明 写真に何が写っているのかを書く 出来たものを半分くらいまで削る 書く 埃っぽいと感じた。けれどたぶんそれは、店内に充満する酒気を帯びた呼気と、換気の効いていない澱んだ空気、大人たちのよく意味のわからない会話、声、喧噪、そのなかでひとり紛…
説明 写真に何が写っているのかを書く 出来たものを半分くらいまで削る 書く 高らかに演奏されているはずの『星条旗』は耳を貫くようなひび割れた喇叭の音とまさしく打撃の響きしかしない太鼓の音に分裂し、それ以外の楽器の音色はただの音階へとばらばらに…
説明 写真に何が写っているのかを書く 出来たものを半分くらいまで削る 書く エレベーターに客が入る。ボタンが押される。エレベーターが上昇する。エレベーターから客が出る。エレベーターに客が入る。ボタンが押される。その繰り返し。それが彼女の仕事だ…
説明 写真に何が写っているのかを書く 出来たものを半分くらいまで削る 書く 中華街の店、ジャンルを問わず古道具を売るその店先のワゴンの前に、一家なのだろう四人の男女がたむろしている。とくにワゴンに興味を示しているのはいちばん年少の男の子で、明…
説明 写真に何が写っているのかを書く 出来たものを半分くらいまで削る 書く 交叉点の角に、何十年も開いている理髪店。通りに面したウインドウは曇りなく磨かれて店内を薄く反射しているけれど、ガラス表面で箱文字ふうに描かれてある白と橙の「MAIN BARBER…
説明 写真に何が写っているのかを書く 出来たものを半分くらいまで削る 書く なんでもない写真に見えた。なにかを記念したわけでも、なにかを目撃したわけでもない、ただカメラを構えてシャッターを切ったような一枚。並木が枯れているから冬だろう。川沿い…
説明 写真に何が写っているのかを書く 出来たものを半分くらいまで削る 書く モーテルの部屋は125号室。染みと模様の区別がつかないほど茶色く古ぼけた花柄のシーツの張られたクッションの硬いシングルベッドのそば、天板に抽斗がふたつだけついたデスクが椅…
説明 写真に何が写っているのかを書く 出来たものを半分くらいまで削る 書く ベリンハムの駅はカナダとの国境近くにある。列車にあと一本乗ればバンクーバーだ。けれど現在時刻は六時をとっくに過ぎ、切符売り場は窓口が閉じられていた。檻状のシャッターが…
説明 写真に何が写っているのかを書く 出来たものを半分くらいまで削る 書く 街の大通り。五車線はあって幅が広い。住宅ではなく店が並び、歩道の上の視界を幾つもの看板が塞いでいる。横長の青い矩形。縦長の赤い矩形。カフェ。バー。食糧品店。雑貨屋。そ…
写真に何が写っているのかを書く 出来たものを半分くらいまで削る 切りがないので全体の作業が1時間程度で収まるように できる限り やれ 書く 工場の裏へ通じる袋小路。イギリス積みされた煉瓦の外壁が高く聳えて、狭く縁取られた曇り空に低い煙突が飛び出て…
今回は全体で一ページほどの長さにすること。短めにして、やりすぎないように。というのも、同じ物語を二回書いてもらう予定だからだ。 テーマはこちら。ひとりの老女がせわしなく何かをしている──食器洗い、庭仕事・畑仕事、数学の博士論文の校正など、何で…
一段落から一ページ(四〇〇~七〇〇文字)で、形容詞も副詞も使わずに何かを描写する語りの文章を書くこと。会話はなし。 提出作品 チャーリー・フォージャーは一九五四年にフラグスタッフで生まれ、七十二歳で亡くなるまでアリゾナを出なかった。大学で機…
問一:語句の反復使用 一段落(三〇〇文字)の語りを執筆し、そのうちで名詞や動詞または形容詞を、少なくとも三回繰り返すこと(ただし目立つ語に限定し、助詞などの目立たない語は不可)。(これは講座中の執筆に適した練習問題だ。声に出して読む前に、繰…
問一:一段落(二〇〇〜三〇〇文字)の語りを、十五字前後の文を並べて執筆すること。不完全な断片文(間投詞や体言止め)は使用不可。各文には主語(主部)と述語(述部)が必須。 問二:半〜一ページの語りを、七〇〇文字に達するまで一文で執筆すること。…
一段落~一ページ(三〇〇~七〇〇文字)で、句読点のない語りを執筆すること(段落などほかの区切りも使用禁止)。 テーマ案:革命や事故現場、一日限定セールの開始直後といった緊迫・熱狂・混沌とした動きのさなかに身を投じている人たちの群衆描写。 提…
問1:一段落〜一ページで、声に出して読むための語り(ナラティヴ)の文を書いてみよう。その際、オノマトペ、頭韻、繰り返し表現、リズムの効果、造語や自作の名称、方言など、ひびきとして効果があるものは何でも好きに使っていい――ただし脚韻や韻律は使用不…