鷲はいまどこを飛ぶか

多くの場合は、小説について。

2018-01-01から1年間の記事一覧

お蔵出し的なもの、あるいは「デス博士」の書き出しについて

年末だからと云うわけでもないが、パソコンのフォルダを整理していたら懐かしいものを見つけた。高校時代に国語の授業の課題で提出した、ジーン・ウルフ「デス博士の島その他の物語」の書き出しについてぐだぐだと述べた論考(らしきもの)だ。前回*1やたら…

殺された神と、過ぎ去りゆくもの:天城一「高天原の犯罪」

(以下、天城一「高天原の犯罪」の真相に触れています) 「わかってないのさ。君は、わかってないのか、忘れようとしているのさ。大戦争をボッ始めた張本人の一味だとゆうことを、物見事にゴマ化そうとしているんだよ。南京とマニラの虐殺の責任をチョロま…

名短篇100【2018年11月時点】

国内と海外からそれぞれ50篇ずつ、独断と偏見で選びました。ジャンルは不問(ただし、ミステリとSFがほとんど)、順番は適当で、一作家一作品ずつ。 【凡例】作品名/作者名(所収誌) 藪の中/芥川龍之介(青空文庫で公開) 本陣殺人事件/横溝正史(同題短…