鷲はいまどこを飛ぶか

多くの場合は、小説について。

2022-03-01から1ヶ月間の記事一覧

進捗がない。 「開けなさい」 ノックと云うにはあまりに激しい、こぶしが扉を撲る音。窓の鎧戸が下ろされ明かりも落とした部屋、立方体にぴたりと詰まった暗闇のなかで、少年は布団を頭から被る。両手で耳を塞ぎ、ベッドの上に壁を向いて蹲る。瞼を閉じる。…

文体の舵を取れ:練習問題⑨方向性や癖をつけて語る 問三

問三:ほのめかしこの問題のどちらも、描写文が四百~千二百字が必要である。双方とも、声は潜入型作者か遠隔型作者のいずれかを用いること。視点人物はなし。 ①直接触れずに人物描写――ある人物の描写を、その人物が住んだりよく訪れたりしている場所の描写…

文体の舵を取れ:練習問題⑨方向性や癖をつけて語る 問一、問二

問一:A&B この課題の目的は、物語を綴りながらふたりの登場人物を会話文だけで提示することだ。 四百~千二百字、会話文だけで執筆すること。 脚本のように執筆し、登場人物名としてAとBを用いること。ト書きは不要。登場人物を描写する地の文も要らない。…