鷲はいまどこを飛ぶか

多くの場合は、小説について。

笠井潔

読書日記:2023/01/08 笠井潔『哲学者の密室』

「二十世紀の探偵小説の被害者は、第一次大戦で山をなした無名の死者とは、対極的な死を死ぬように設定されている。ようするに、彼は二重に選ばれた死者、特権的な死者なんです。精緻なトリックを考案して殺人計画を遂行する虚構の犯人と、完璧な論理を武器…