鷲はいまどこを飛ぶか

多くの場合は、小説について。

2022-01-01から1ヶ月間の記事一覧

文体の舵を取れ:練習問題⑦視点(POV)問四

400〜700文字の短い語りになりそうな状況を思い描くこと。なんでも好きなものでいいが、〈複数の人間が何かをしている〉ことが必要だ(複数というのは三人以上であり、四人以上だと便利である)。 出来事は必ずしも大事でなくてよい(別にそうしてもかまわな…

読書日記:2022/01/18~2022/01/21

ミステリーズ新人賞に送るための短篇小説の構想が、いつまで経ってもまとまらない。早いうちに目処を立てて、鮎川哲也賞に送る長篇に取りかかりたいのだけれど。 有栖川有栖の中短篇集を読んで、〝名探偵〟が登場して腰を据えた捜査をする作品は短くとも中篇…

読書日記:2022/01/11~01/15

ミステリ研にいたこの4年間、ミステリを相対化するばかりで、〝本格ミステリ〟なるものと四つに組むことを避けてきたように思う。 大山誠一郎『記憶の中の誘拐 赤い博物館』(文春文庫) 麻耶雄嵩『螢』(幻冬舎文庫) 綾辻行人『霧越邸殺人事件〈完全改訂版…

文体の舵を取れ:練習問題⑦視点(POV)問二・三

四〇〇〜七〇〇文字の短い語りになりそうな状況を思い描くこと。なんでも好きなものでいいが、〈複数の人間が何かをしている〉ことが必要だ(複数というのは三人以上であり、四人以上だと便利である)。出来事は必ずしも大事でなくてよい(別にそうしてもか…

何回目かの眠れない夜

実家、と云っても賃貸なのだけれど、年内に引っ越すと云う。既存の家に移り住むのか、新しく土地を買って建てるのかはまだわからないが、実家を離れることは決定したらしい。同居していた祖父母は何年も前に亡くなって、息子ふたりが曲がりなりにもそれぞれ…