鷲はいまどこを飛ぶか

多くの場合は、小説について。

日記:2020/05/24

 緊急事態宣言が解除されつつある。パンデミックが収束したわけではないし、そう遠くない未来に第二波が来ることが予想されるものの、最初の大波をとりあえず最悪の事態になることなく乗り越えられたらしいことには安堵する。「吉備津の釜」よろしくのぬか喜びかも知れないが、いまはとりあえず無理矢理にでも、気分を軽くしたい。ずっと緊張していられるほど、(ほとんどの)人間は強くないはずだ。事実上の「気を引き締めましょう」宣言だった緊急事態宣言が解除されれば気が緩むのは当然のことで、自粛をある程度やめることを責める気にはなれない。ぼくだって緊急事態宣言が出る少し前くらいの生活に戻るつもりだ。

 と云うわけで気分は先月に比べると幾分明るいが、日々twitterやニュースで目にする「気の緩み」と云う言葉にはどうにも他罰的なニュアンスが含まれているように思えて、あまり好きになれない(上の文章で使ってしまったが)。自粛を緩めることを責めるひとびとは、第二波が来たら「そうら見たことか」と云うのだろう。その未来を想像して少し不愉快を覚える。

 気分は明るくなった。しかし安定しているとは云い難い。明日から下宿に戻るつもりだが、やってゆけるだろうか。

 

 とりあえずは、自粛を緩めるからこそ、手洗いや消毒をこまめにしたい。幸いにしてか、不幸にしてか、それはもう習慣になっている。

 

 スティーヴン・キング『恐怖の四季』を読み終えた。

 

  なお、映画『スタンド・バイ・ミー』『ショーシャンクの空に』はどちらも見ていない。